燕物産のスプーンができるまで

カトラリーは大別すると「ナイフ」「フォーク」「スプーン」の3種に分けられる。

スプーン・ホークと刃物であるナイフでは、製造方法が大きく異なりますが、

今回はスプーンの製造工程をご覧ください。

1. 材料切断

スプーンの大きさに合わせて金属の板を切り出します。製品の大きさやデザインに合わせて無駄なく最適な寸法にします。

 

2. 地抜(じぬき)

金属の地抜型を使って板に交互になるように無駄なくスプーンの形状に合わせて打ち抜くことを地抜きといいます。ここでスプーンの基本的なカタチができあがります。

 

3. ロール

写真左が地抜きされたスプーン。

写真右が幅を広げて頭部を薄くする工程。目的としては、口に入る部分を軽くすることで口ち離れを良くするために行います。

 

4. 半切(はんきり)

スプーン頭部の形状の輪郭を打ち抜く工程。まるーいスプーンの形状はココで決まります。この時に使用する金型を半切型といいます。

※撮影のため安全器具を使用しておりません。

 

5. 柄押(えおし)

スプーンのハンドルの部分(手に持つ部分)に模様や厚みの変化を転写させ、スプーンのデザインを作る上で重要な工程。その時に使用する金型を柄押型(えおしがた)と呼んでいます。写真上の押し型、下の押し型はツボ押しと呼ばれるスプーンの頭の丸い膨らみの金型です。

 

6. ツボ起し

半切りされたスプーンに、丸い膨らみを持たせる工程。金属の押し型を使ってプレス機にかけることで、見た目はスプーンの完成です。

 

7. 研磨(コバ磨り)

金属を打ち抜いた時にできる通称「バリ」はみ出した余分な金属を取り去る工程を「バリ抜き」と呼びます。1本1本丁寧に職人がキレイにしていきます。

 

8. 自動研磨

バリ抜きが終わったスプーンは、自動の研磨機でバフと言われる細かいやすり布?で自動研磨していきます。研磨と言えば手磨きが主流でしたが、機械化が進み、手磨きの細かなノウハウが活きる半自動機であり、機械化されたとは言え、まだまだ職人技を必要とする工程です。

 

9. 洗浄

研磨時に付いた汚れをキレイにするために、1本ずつフックにかけて洗浄機にかけていきます。洗浄されて出てきたスプーンはキズが付かないように真っ白な紙の上にキレイに並べて、検査工程に運ばれます。

 

10. 検品

洗浄されたスプーンは、ベテラン作業員が1本1本目視で検査をします。磨き漏れやキズを見つけると赤ペンでチェックを入れて、再度研磨工程に戻されます。

 

11. 梱包

検品チェックを通過したスプーンは、1本1本ビニール袋に入れて箱に梱包されます。