旧海軍カレイライスの味を舞鶴『松栄館』で召し上がれ

舞鶴『松栄館』さんは、2018年10月11日(木)、大阪市中央区の「ニューオーサカエンタープライズ」が「歴史ある建物を残して」という市民の声に応え海軍ゆかりのレストランとしてオープンしました。『松栄館』さんで提供されます海軍料理のカトラリーに燕物産の月桂樹をご愛用いただいております。

 


舞鶴「松栄館」さんの内観

 

 

明治37年開業の旅館『松栄館』の別館として建築され、舞鶴鎮守府初代長官の東郷平八郎をはじめ、旧海軍関係者が多く利用していた海軍御用達の老舗旅館。延べ約500平方メートルの木造2階建ての和洋折衷の建物は、長らく利用されず老朽化し解体の危機もありましたが、明治の趣を残す建物として舞鶴フィルムコミッション等とも連携し「海賊と呼ばれた男」や「日本のいちばん長い日」等の映画のロケ地にも活用されています。

建物を残し活用する方法を模索してプロジェクトチームが立ち上がり、色々な角度から研究して「軍港のまち舞鶴らしく」洋食レストランとしてスタートしました。

 

 


舞鶴「松栄館」さんのコース料理
舞鶴「松栄館」さんのコース料理

参考書は「海軍割烹術参考書」のメニュー・レシピを再現

 

メニューは、「海軍割烹術参考書」を再現した「海軍カレイライス」や「ロールキャベジ」、「シチューハンバグ」など約10種類の当時のメニューを提供いたします。日本遺産である「海軍割烹術参考書※」は、1908年に海軍の調理の教科書として発行され、舞鶴市の海上自衛隊第4術科学校に原本が残っております。海軍料理研究家の高森直史さん、食文化の専門家である「辻学園調理・製菓専門学校」西尾智治さんが監修しました。 

 

※海軍割烹術参考書とは

旧日本海軍が調理担当の隊員を育成するために編成された教科書で、当時あまり馴染みのなかった洋食・和菓子までおよそ200種類もの調理方法が紹介されています。この原本が舞鶴海上自衛隊第四術科学校に大切に保存され、長年にわたり引き継がれてきました。

 


舞鶴「松栄館」さんのカレイライス

海軍カレイライスは、フォークで食べられていた

 

海軍カレイライスの写真に添えられているカトラリーはスプーンではなく「フォーク」です。明治41年(1908年)、日本海軍はイギリス式の兵式を採用しました。イギリスでは、スープ状のカレーをライスにかけてフォークで食べていました。日本では戦後、カレーに小麦粉を入れてとろみを付けスプーンで食べ始めるようになりました。軍隊の食事として定着したカレーライスは、日本全国に普及しました。

 

イギリス人は、スプーンはスープに使うもので肉や野菜などはフォークを使います。コメは野菜なのでカレーにはフォークを添えるのが正式なヨーロッパ式だそうです。当然『松栄館』さんで提供されるのも「フォーク」です。これまで、カレーはスプーンで食べると思っていましたので、フォークが正式というのは興味深い話でした。

 

舞鶴へ行かれることがあれば『松栄館』さんで「海軍カレイライス」をフォークを使って食べてみてください。意外と食べやすいのに驚かれると思います。

 

 

 

Data

 

レストラン 松栄館

住所 : 〒625-0036 京都府舞鶴市字浜18

電話: 0773-65-5007

営業時間 : ランチタイム 11:30~14:30

       ディナータイム 17:30~21:30

hp:https://shoueikan.com